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読書備忘録#13_仕事と勉強を両立させる時間術

読書備忘録#13_仕事と勉強を両立させる時間術
佐藤孝幸さん

【読もうと思った動機】
働きながら弁護士、米国公認会計士資格を一発合格したという著者。本の要約を見た時に、時間に対する考え方が私とは異なったので、有益になるものがあると考え購入した。


【概要】
帯にもあるが、ノート術とか整理術とか。そういうのは全部時間の無駄で、本当に頭がいい人だけが知っている時間の使い方という内容でかかれている。
徹底的に効率を上げるための最大のポイントは、「身の回りの無駄をできる限り減らし、シンプルにしていく」というもの。
重要なのは、自ら考え判断し、どう結果に結びつけるかだと考えている。
費やした時間、労力、お金、それらすべてを結果につなげよう。


■1章 やる気と集中力を高める時間の捉え方
外資系の銀行に勤めていた時。バブルがはじけて、レイオフが始まった。そんな中でも上司は通常運転。専門分野があったから。
キーワードは、「欲」と「危機感」。
結果を出すには効率が必要で、その効率はやる気と集中力から成る。そのやる気と集中力は、「欲」と「危機感」からなる。
世界に時間で計れないものはない。時間はお金以上に価値のあるもの。時間の使い方が分からないと、自己投資で結果を出すことはできない。
短期目標、長くて2年と考える。人間のやる気はそんなに続かない。だからこそ、時間を効率的に使おう、という考え方になる。目標は、X年間、Xか月、X週間で決める。本業も勉強を手を抜かない。どこかで手を抜くよりも、どちらも全力でやる方がかえって効率が良くなり、いい循環が生まれる。
時間がなくてもできることはできる。究極的には、仕事をしながらでも合格する人はするし、合格できない人はできない。
何のためにしているのか?明確にする。同時に、いつまでに、という期限を設ける。そうでないと、引っ込みがつかなくなる。やるだけやった、というレベルまでたどり着けるようにしておく。

1章まとめ
欲と危機感(不安感ともいえるな?)。
時間はお金よりも価値のあるもの。
本業、勉強のどこかで手を抜くと結果的に効率が落ちる。やるならどちらも全力で。
時間があればできるなんて思うな。時間の使い方を根本的に見直す。
何のために?いつまでに?これが土台となる問いのような気がする。問いではなく、コンパスだ。コンパスなくして、遠いゴールにはたどり着けない。


■2章 残業が減り、定時に帰る仕事のやり方
決断にするには、優先順位が定まっていないとできない。優先事項を決めておけば、悩むことがなくなる。悩むこと自体が時間のムダ。
どうせやらなければいけないことは、さっさとやってしまうに越したことはない。割り切ってしまった方が何倍も楽に、そして早く終わる。たしかに!面倒をため込むと、精神的にも肉体的にもムダなパワーを使うことになる。
著者は、しばらくやってみてもいまいち頭に入ってこない参考書は二度と読まないそう。より効率よく勉強するために、新たな数千円の参考書に投資するとのこと。続けているうちにもしかしたら・・なんていう発想はすぐに捨ててしまおう(これは、株の損切りにも同じことが言える)。損をしたくないなら。着実な利をコツコツ取っていく。
何事も自分の頭で考え、調べ物をするときにも問題意識を持ってからにする(これは、仮説検証と同じ考え方だ!)。
自分のルールを作ること。「これは絶対にする」「これは絶対にしない」という自分の軸のこと。著者は、「欲張りな人、著者を信頼しない人とは仕事をしない」。変なことに頭を突っ込んで、費用を回収しようとしたりすると、損が余計に大きくなってしまう(損切りの考え方)。行動の指針を決めておけば、物事に迷ったり余計なことに時間をかけたりということがなくなる。

2章まとめ
個人的には、早く仕事を片付けても定時よりも早く帰れるわけではないし、たらたらやって残業した方がお金を稼げるというスキームになっているから、なんかやる気でないんだよな。構造自体が破綻していると、こういう話をきくといつも思う。
優先順位のつけ方、効率、決断力は三位一体。
悩むことがムダ→悩むことをやめて、考えるということ。安宅さん。
損切りをして、新たな投資をする、という考え方にシフトさせる。
行動の指針を決めておけば、物事に迷ったり余計なことに時間をかけたりということがなくなる。ただし、こだわりすぎることなく柔軟性を持つ。ルールは完璧でないので、都度。精度の高いものに作り変える。


■3章 時間をムダにしない勉強の始め方
やる気や集中力はおまじないで高めることはできない。自分自身でコントロールしなければならないもの。楽して結果を出そうなんて言う考えは捨てなければならない。自分に合ったやり方というのはいくらでもあるが、努力をしないで結果を出す方法などない。結果を出している人で、努力を怠っている人、ずるをしている人などいない。
ためらっている時間も惜しい。興味を持ったことをどんどん勉強していけばいい。ひとつ、得意分野を自分の中に身に着けると、とは数珠つながりに得意分野が広がる。
初めて勉強をするときは、簡単な入門書を3冊程度読むこと(わわわの人も言ってたな・・・)。共通していること、異なっていることが見えてくる。多角的に読むことが可能。
細かいスケジュールは立てないこと。勉強で効率を上げるには、自分でコントロール可能な範囲で完璧にこなすこと。
やるべきこと、やり方を絞ること。「過去問に始まり、過去問に終わる」。何のための過去問?問題のパターンになれること。試験に合格するというのは、その道への入門を認められたという程度のもの。勉強は最初の段階である程度やるべきことを洗い出し、早い段階で自分に適したやり方を見つける、そして一度決めたらこれを徹底する。大切なのはこの流れ。
嫌なことほど習慣化する。最終的には必要なことでどうせやるなら、ね。3週間程度続けてみて、ダメならやめればいい。
環境のせいにしない。時間のせいにしないことと同じで、勉強ができない、結果が出ないことを環境のせいにするのもナンセンス。決して環境のせいにせず、どこでも集中できるくらいの執着を持つ。
隙間時間も勉強できる。

3章まとめ
どう努力すれば結果が出るかを常に考えているか。(どうすれば効率がよくなるか、などフェーズに合った適切な問いができているか)
やるべきこと、やり方を絞ること。「過去問に始まり、過去問に終わる」。何のための過去問?問題のパターンになれること。勉強で大事なのは、「やるべきこと」と「やり方」の設定。
決して環境のせいにせず、どこでも集中できるくらいの執着を持つ。


■4章 「流行り」や「常識」を疑え
基本的なこととして、学習するときは次の順で時間がかかる。書く、音読、黙読。
情報中毒になるくらいなら、情報を遮断する。自分に必要なことは自分で判断する。
どんなことにも理屈や道理がある。常にそれらを考える様にすれば、ある種のパターンが見えてくる。このパターンをいかにしてつかみ解答に当てはめていくかが大切。

4章まとめ
音読かぁ。問題分音読するとか、分からないところは音読するとか、メリハリつけてみてもいいかな。
がむしゃらな暗記より、論理性や背景、パターンをつかもう。


■5章 伸び悩みを解消する時間の使い方
役割と位置づけ、現認と結果を考える。単語や用語の理解は不可欠で、その役割や位置づけを考えること。例えば、GDPは日本が商売で儲けたお金を全部足した数値で、これを算出すると日本経済の規模や同行が把握できる、など。
本質を見抜くこと。過去問を最初に見るのは、テストのレベルを読み解くため。どういう聞かれ方をするのか、どういった答え方が求められるのか、傾向を知ること。それでようやく、まったく出口の見えない状況から目標がぼんやりとでも認識できる状態になり、何をしていくべきか「やり方」と「やること」をしぼることができる。これが必要不可欠なベースとなる。これが物事の本質である。言い換えれば、ゴールとそのための手段を考えるということ。
一喜一憂するな。よいときもわるいときも、たまたまだったかもしれない。
目標達成したいのなら、割り切る。これまで結果を出せていない人が意識や習慣も変えずに結果を出そうというのは無理。
これでだめなら仕方ない、というレベルまで準備する。
失敗帳を作る。犯したミスを繰り返さないために。一喜一憂にもつながる話。失敗をなくすというのは、それほど真剣に自分の失敗と向き合う必要があるということ。
孔子「過ちて改めざる是を過ちと言う」。
無知になれ、センスがないと思いこめ。自分はこのままではいけないな、という気持ちを刺激してくれる。

5章まとめ
本質とはゴールとそれを達成するための手段を考えるということ。
失敗をなくすというのは、それほど真剣に自分の失敗と向き合う必要があるということ。
無知だ、という思い込みが努力を促す。無知の知のサイクルで勉強を楽しむ。


【この本を読んだ感想やまとめ、受け取った著者のメッセージ】
本当にいま取ろうとしている資格が欲しいのか、改めて考えるきっかけになった。なぜならば、勉強がはかどらないから。仕事が忙しい、家事が忙しいことを言い訳にしている。
表現は違うが、仮説検証はここでも出てきたのでやっぱりみんな大事と考えているんだな。勇気が出てきた。
みんな、やりたくないことや面倒事はあるんだな。どうせやるなら割り切ってさっさとやって効率よく仕事を片付ける。
本質とはゴールとそれを達成するための手段を考えるということか。勉強は、なんのために、いつまでにのコンパスをきっちり決めることかな。
費やした時間、労力、お金、それらすべてを結果につなげたいよね?それには、自ら考え判断し、どう結果に結びつけるか。そして著者としては、徹底的に効率を上げるための最大のポイントは、「身の回りの無駄をできる限り減らし、シンプルにしていく」というものということ。これが概要にしてメッセージと思う。

【今後活かせること、具体的なアクション】
・コンパス(何のために、いつまでに)を作る。♪動かないコンパス、片手に乗せて、かすんだ目こらしてる
・自分のルール(絶対する、絶対しない)を決める。
・「身の回りの無駄をできる限り減らし、シンプルにしていく」
損切りをして、新たな投資をする、という考え方にシフト
・どこでも集中できるような執着を持つ

【気に入った文章・言葉】
・優先順位のつけ方、効率、決断力は三位一体。
・時間はお金よりも価値のあるもの。
・「欲」と「危機感」→「やる気」「集中力」→高効率→結果
・「身の回りの無駄をできる限り減らし、シンプルにしていく」
・やる気は自分自身でコントロールするもの。おまじないなどはない。
・やるべきこと、やり方を絞ること。「過去問に始まり、過去問に終わる」。何のための過去問?問題のパターンになれること。勉強で大事なのは、「やるべきこと」と「やり方」の設定。
・本質とはゴールとそれを達成するための手段を考えるということ。

【こんな人に読んでほしい】
・資格勉強を頑張っている人